「キャッシュレス」という言葉を、ニュースやSNSでも多く目にするようになりました。
アメリカや中国、北欧ではすでにキャッシュレス化が進んでおり、年間決済額の50%程が現金以外で決済されています。
日本の場合はキャッシュレスの割合が20%程度と遅れていることもあり、日本政府もキャッシュレスの推進に力を入れ始めました。
このページでは「キャッシュレス決済」の種類、特徴やメリットをわかりやすく説明しています。
意外と多いキャッシュレス決済
「キャッシュレス決済」とは、文字通り「現金」を使用しない支払い方法の名称です。
現金は、みなさんご存知のお札や小銭です。
物を買ったり、サービスを利用したりといった際に、対価として現金を支払います。
この現金の代わりに、カードやスマートフォンなど利用して対価を支払う方法が「キャッシュレス決済」です。
身近でわかりやすいものだと、乗り物を移動する際に使う電子マネー「Suica」、ネットショッピングで使う「クレジットカード」などがあります。
「キャッシュレス決済」という言葉は、最近多く使われだした言葉ですが、電子マネーやクレジットカードは多くの方がすでに利用しているサービスです。
最近の「キャッシュレス決済」と言えば、スマホ決済を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
「LINE Pay 」や「PayPay」など、多くのスマホ決済サービスがスタートしています。
下記では、「キャッシュレス決済」の種類を紹介し、それぞれの特徴を解説しています。
キャッシュレスの種類
スマホ決済
スマートフォンを使ったスマホ決済は、大きく分けて「QRコード決済」と「非接触型IC」の2種類があります。
両者は決済情報の伝達方法にQRコードを使うか、ICチップを使うかの違いで、どちらもスマホのアプリを使用して決済を行います。
1.スマホQRコード決済
中国のALIPAYやWeChatPayで利用者が拡大し、日本でも広がりつつある支払い方法が、スマートフォンを使った「QRコード決済」です。
スマホにQRコードを表示して店舗の端末で読み取るか、店舗のQRコードを読み取って自分のスマホで決済を行います。
メリット
・支払いが簡単
・ポイントがキャッシュバックされる
・割り勘や友達に送金もできる付加サービスもある
デメリット
・事前にお金のチャージが必要
・スマホの充電が切れると使用出来ない
・セキュリティが弱い
・利用可能店舗数がまだまだ少ない
サービス名
・LINE Pay
・楽天ペイ
・PayPay
・d払い
・Amazon Pay
・Origami
2.スマホ非接触型IC決済
日本では以前より「お財布ケータイ」が一般的にも使われていて、決済にはSuicaや楽天Edyなどの電子マネー、iDなどのモバイルクレジットカードでの決済が行われていました。
スマホの普及でサービスも拡大し、アップルのApple Pay、グーグルのGoogle Payが利用できるようになり、さまざまな電子マネーやクレジットカードを登録して、スマホアプリで決済が行えるようになりました。
メリット
・支払いが素早く簡単
・電子マネーやクレジットカードなど、利用可能な決済方法が多い
・利用可能な店舗数が豊富
・セキュリティが高い
デメリット
・事前にお金のチャージが必要
・スマホの充電が切れると使用が出来ない
サービス名
・Apple Pay
・Google Pay
スマホ決済については下記のページで詳しく紹介しています。
クレジットカード
「クレジットカード」は、現在ではもっとも普及している「キャッシュレス決済」でしょう。
日本クレジット協会によると、2017年末でカードの契約数は2億5千万件にものぼります。
日本の人口は1億2千万人程なので、一人2枚はクレカを持っている事になります。
メリット
・現金がなくても決済できる(支払いの先延ばし)
・ポイントが貯まる
・保険などの付帯サービスが多い
デメリット
・個人の信用情報によっては契約ができない
・年齢制限がある
・年会費がかかる場合もある
・不正利用されるケースもある
・使いすぎてしまうケースもある
後払い(ポストペイ)サービス
国際ブランド
VISA、マスターカード、ダイナースクラブ、アメリカン・エキスプレス、ディスカバー、中国銀聯カード、JCB
クレジットカード(非接触型IC決済型)
従来のクレジットカードはカードの磁気を読み取って決済を進めていましたが、集積回路 (IC) を組み込んだカードを利用することで、素早く安全な決済が行われるようになりました。
NFCという、非接触ICカードインターフェースの規格としてISOで規定された国際標準の無線通信技術を使った決済方法です。
クレジットカードをかざすだけで、素早く決済を行うことができます。
メリット
・支払いが素早く簡単
・スキミングの心配がない
デメリット
・利用可能店舗数が少ない
サービス名
・JCB Contactless
・American Express Contactless
・Mastercard Contactless
・Visa Contactless(旧payWave、日本では「Visaのタッチ決済」)
・銀聯QuickPass
電子マネー
電車やバスの支払い、コンビニなどの少額決済で便利な支払い方法が「電子マネー」です。
カードタイプの電子マネーが多く利用されていましたが、現在はスマホのアプリで利用する方も増えています。
使うためには現金のチャージが必要でしたが、オートチャージ機能が出来たことによって、残高が少なくなると自動でクレジットカードから入金を行うことができるようになりました。
メリット
・かざすだけで素早く簡単な決済
・小銭が減る
・利用できるサービスが多い
デメリット
・無記名のカードを紛失した場合、再発行ができない
・カードの上限金額が低い
・スキミングの心配がある
1.前払い(プリペイド)
・Suica
・楽天Edy
・nanaco
・WAON
2.後払い(ポストペイ)
・iD
・QUICPay
プリペイドカード(チャージ型)
プリペイドカードには、図書カードやクオカード、Amazonギフトカードなどのように金額や利用方法が決められているタイプ。
そして、あらかじめ現金を入金してからカードで支払うチャージ型決の2つの種類があります。
チャージ型の使用方法はクレジットカードと同様で、実店舗やネットショッピングでも利用が可能です。
このページではチャージ型を例に説明します。
メリット
・クレジットカードのような年齢制限がないカードもある
・支払いが簡単
・利用でポイントが貯まる
デメリット
・あらかじめ現金をチャージしなければならない
・ポイント還元率が低い
・利用手数料がかかる場合がある
サービス名
・Vプリカ
・バンドルカード
・LINE Pay カード
・WebMoney Card
・GAICA
・ANA JCBプリペイドカード
・dカード プリペイド
・au WALLET プリペイドカード
・ソフトバンク カード
銀行決済
銀行での決済も、現金を使わないという意味合いではキャッシュレスな支払い方法です。
ネットバンキングも定着しており、スマホからの送金や決済も行えます。
「振込み」や「引き落とし」といった方法もありますが、店舗などで支払いが行えるサービスには「デビットカード」があります。
「デビットカード」はカードで決済をすると、自分の銀行口座からすぐにお金が引き出される即時払いです。
日本では、J-Debitサービスや、ブランドデビットのVISA、JCBが利用可能です。
メリット
・即時払いなので、クレジットカードのように自分のお金以上に使いすぎることがない
・多くが審査無しで発行ができる
・通帳の残高が把握しやすい
デメリット
・J-Debitは利用店舗数が少ない
・ポイント還元率が低い
仮想通貨
2017年、投機の対象として盛り上がりを見せたのが「仮想通貨」です。
数多くの暗号通貨が作られていますが、期待されていた機能の一つが決済手段としての役割です。
ブロックチェーンというしくみを利用して通貨を管理することで、国の規制を受けない自由な通貨として利用ができます。
送金や決済に銀行などの金融機関を通す必要がないので、低コストでの取り扱いが可能となっています。
メリット
・送金や決済の手数料が安い
・海外への送金スピードが早い
・匿名性が高い
デメリット
・通貨の価値が安定しない
・送金手数料が安定しない
・ハッキングなどセキュリティが不透明
・利用可能店舗が少ない
通貨名
・ビットコイン
・イーサリアム
共通ポイント
クレジットカードの利用や商品購入の際にもらえる「共通ポイント」も、決済手段として利用することが可能です。
さまざまな店舗で、複数の企業間で相互利用できるので、利便性も高くなっています。
メリット
・利用可能店舗が豊富
・ポイントで投資も可能
デメリット
・直接お金をチャージはできない
・通常は換金ができない
・ポイント還元率はやや低め
サービス名
・Tポイント
・Pontaポイント
・楽天スーパーポイント
・dポイント